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求人広告からの応募 ~面接件数を増やすポイント~

2024年も2月となり、中途採用の4月入社を目指す方々の動きがピークを迎えています。例年の動きとしては1月中旬~2月初旬にかけて応募が集中します。しかしこの時期は求人広告の掲載社数も多いことに加え、コロナの5類移行に伴う人材需要なども相重なって、多くの企業が満足いく応募がなくお悩みになっていますし、

 

仮に応募があっても、「面接案内に返信がない」「面接前に辞退されてしまった」などにより、面接件数が増えないというお話もお聞きします。現在の社会状況を考えると、応募者を大きく飛躍させることはかなり難しくなってきていますので、貴重な応募を如何に生かすかも問われてきています。今回は求人広告で応募があった際の対応方法のポイントについてご紹介します。

<レスポンス(返信)のスピードが最重要>

 

 現在の求人広告の主流はウェブ型求人広告です。依頼をすると応募者の管理画面が用意されており、ウェブ上で応募者の略歴書などを閲覧したり、実際に応募者とメッセージ機能を使ってやり取りすることで、面接日時の調整や合否結果なども通知できるようになっています。

 弊所へ寄せられる相談で最も多いご質問が「何が一番効果ありますか?」と言うものです。これに対しては迷わずに、返信(レスポンス)の早さと返答しています。これは実際に就職・転職活動の経験がある方は経験していると思いますが、各掲載企業によって全く対応が異なります。早い企業は当日中、遅い企業は数日後に返信があります。当然、応募者としては就業意欲が最も湧いているタイミングは応募する時です。そのため返信が遅くなればなるほどモチベーションは低下し、翌日ならまだしもそれ以上に音沙汰がないとなると、もはや面接に行くモチベーションすら消失しているということもあります。このような中で弊所がお勧めしている応募に対する返信のスピード感は以下の通りです。

 

●原則: 応募があった際に「即返信」 がキホン!

 

それが難しいならば以下までに返信することをお勧めしています。

 

 ・AM応募はお昼休みまで。

 ・PM応募は当日中。

 ・夜間や休日の応募は翌営業日早々。

 

忙しい業務の中、とても大変だとは思いますが、年を追うごとに激化する採用競争においてはこのような努力は当然に必要な対応と言えるでしょう。どうしても採用担当者の方で難しいという場合は、人事経験者から短期アルバイトを採用したり、RPO(採用代行)をおこなっている企業に有料で依頼するという手段もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

<面接日程は応募者優先で調整>

 

 こちらも特に重要なポイントの1つとしてご提案しているものです。現在、多くの企業が限られた数の人材を採用しようとしていますので、ほとんどの応募者の方が同時並行で他社と面接調整を行っていますし、現職の勤務がある方も多数いらっしゃいます。そのため自社の予定に対して応募者の予定を合わせようとしても、なかなか上手く調整ができず、結果何度も管理画面のメッセージでやり取りをしないといけないロスが生じ、中には返信が途中でなくなると言ったケースも見られます。

 そのため、基本的には応募者の都合を回収し、そのうえで自社の予定を調整する形にした方が、比較的にスムーズに面接設定にこぎつけることができます。

 

 応募者へメッセージを送る場合には以下のような文面でお送りすると良いでしょう。

 

例1:

「●月●日~●月●日の平日より、ご都合の良い日時を可能であれば3つ以上、ご提案頂けましたら助かります。当社で調整できるように努めます。」

 

例2:

「●月●日~●月●日の平日19時の時間帯にて、都合がつかない日程をご提案いただけましたら助かります。その日を外して弊所の方で調整してみます。」

 

 

<連絡はハートフルな文章で> 

 

 そして最後のポイントは細かい点になりますが、応募者への連絡時におけるスタンスです。多くの会社は求人広告の応募管理ツールにあらかじめデフォルトで作成されている、テンプレートを利用してメールを送ります。ここが差別化のポイントとして活用できます。テンプレートが多いからこそ、ここは人間味のある「ハートフル(優しさ・気遣い)」な文面を意識することで、確実にお相手からの見え方が変わります。応募者から取ってみれば、無機質で淡々としたメールが多い中、「自分のことを見てくれている」・「きちんと1つずつ見て選考している」と感じてもらえたならば、必然的に応募者の当該企業への関心は高まります。

 採用の相手は「人」です。ならば「人」としてリスペクトのある対応が「人」の心を掴むこともお分かりいただけると思います。

 

 

<まとめ>

 

 求人広告における対応ポイントは、前述の通り3点「即返信」・「日程調整」・「ハートフルな対応」の3点が基本的な心構えと言えます。しかしこの対応は結果として微々たる差を生み出すものでしかありません。ですが、激戦必至の採用競争においては、そのちょっとの「差」が採用1名の増加に繋がります。今一度、応募時の対応について、自社の対応を見直してみてはいかがでしょうか。

 


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