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求人票アピールポイントの探し方について

企業と応募者を繋ぐ重要ツールとして【求人票】が挙げられます。しかし求人票の作成においては意外と内容に苦慮している企業様が多く見受けられます。今回はちょっとしたひと工夫で、自社の求人票をより魅力的にする方法をご紹介致します。

【求人票における共通のお悩み】

 

 

 各企業様から採用相談】を受けた際に、よく求人票の作成についてもご相談を受けますが、共通して見られるお悩みがあります。それは「求人票に記載できるようなアピールポイントが見当たらない」と言うものです。ご担当者様に「何かありますか?」とお聞きすると、2名のご担当者様がお互いの顔を見合って、「ある?」と苦笑いを浮かべながら、確認されるようなシーンによく遭遇します。

しかし本当にそのような企業様において、アピールポイントと言うものは無いのでしょうか?思うに企業規模に応じて社員数は違うものの、「そこに何かある」からこそ、お勤めされている社員様がいらっしゃるのではないでしょうか。

そしてそのままお話を進めていきますと、ご担当者様が自社の分析をされていないケースが散見されます。そのような場合には「まずは自社の状況を分析してみてはいかがでしょうか?」とお勧めしています。

 

 

【自社における実績データ】

 

一般的に多くの企業様は社員数、男女比、平均年齢、残業時間等についてはご質問をすると、概ねの企業様がスパッと一発回答されます。このようなものは基本情報としてきちんと算出されているようですが、その他にもさまざま活用できるデータがあるにも関わらず、把握をされていないケースが多くみられますので、まずはきちんと多角的に自社の分析を行ってみましょう。既述の基本的な情報以外に採用広報で活用できそうな情報参考例としては、以下のようなものが挙げられます。

 1. 平均勤続年数
 2. 育児休業の取得率・復帰率
 3. 管理職における女性の割合
 4. 管理職における新卒採用者(または中途採用者)の割合
 5. 契約社員から社員登用の実績
 6. 年次有給休暇の取得率
 7. 自社独自の特別休暇の実績
 8. 未経験(別業種)から採用した実績  など

 上記は一例となりますが、実際に集計をしますと意外と活用できそうなデータが見つかることもあります。実際にあったケースを1つご紹介致しますと、子育て中の女性スタッフ(パート)が4名いらっしゃる飲食業がございました。さらに状況を深堀して確認したところ、「全員お子様が小学生」と言う特徴があることがわかり、その方々にヒアリングしたところ、それぞれがお互いの家庭の都合を配慮してシフト希望を申請しており、且つ社員様が埋まらない所のシフトを埋めるよう配置するなど、仕事と家庭(育児)の両立、及び社員・スタッフ間の協力関係が良い具合に保たれているという現場の状況が見えてきました。

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|求人票の記載例1|

「子育て中のママさんスタッフも多数活躍中!」
         ↓
「育児中の女性スタッフは全員、お子様が小学生♪チームワーク良くシフトを組んでいるため、仕事と家庭の両立を実践できる職場です!」

このようなキャッチコピーの創出や社員インタビューをホームページへ掲載することで、小学生のお子様を持つ女性の求職者への訴求力を高めた結果、応募の増加に繋がりました。

また、普段は抽象的な表現に頼っているものに対して、数値を活用することで求職者により現場のリアルな情報を提供することもできます。
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|求人票の記載例2|

「中途採用から支店長になった者が多数います」
         ↓
「支店長の9割が中途採用!最速3年で就任実績あり!」

こちらも求職者に、“中途入社でも活躍できる環境なんだ!”、“実力主義できちんと評価してくれそう!”などと、感じていただけそうですよね。


まずは考えられ得るデータ項目を検討し、実際に自社における実態を数値化してから、キャッチコピーや採用広報を検討しましょう。
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【社内アンケートの活用】

 

もう1つの手法として、【社内アンケート】を活用してアピールポイントを発掘するという方法があります。こちらも意外と実施している企業様が少ないので、ご検討いただく価値はあるかと思います。

 1. 社内の雰囲気・働きやすさの満足度
 2. 教育体制について
 3. 仕事のやりがい
 4. お気に入りの福利厚生
 5. オフィス環境への印象  など

 ある企業様でアピールポイントが思い浮かばないと嘆いていらっしゃいましたが、実際に社内アンケートを取っていただいた結果、なんと「OJT研修の満足度」がほぼ100%と言う結果が出ました。これは事業主様もご担当者様も想定していなかった意外な回答だったようですが、思わぬ発見として採用広報に以後お使いになられたというケースもありました。

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|求人票の記載例3|

「教育制度が充実していますので、安心して入社して下さいね♪」

「直近3年の中途社員に対する社内アンケートでOJT満足度95%を達成!
 新しい職場と仕事でも安心してお仕事ができますよ♪」


実際によくある表現と比べてみましても、自然と説得力が増したことに加え、
信憑性も高まったことが感じられるのではないでしょうか。


なお、こちらの社内アンケートはもちろん企業様によっては少々厳しい結果が出てくることも稀にあります。しかし、その結果は考え方によっては社内の人事政策上の課題として、とても参考な重要資料になり得ますので、結果はまた別の施策に活用できるという利点もあります。未実施の場合には、一度トライしてみてはいかがでしょうか。
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【まとめ】

 

年々、売り手市場が加速する採用マーケットにおいては、求人票の内容も含めた「採用広報」の重要性が増しています。なかなか応募が無い、増えないとお悩みの企業様におかれましては、採用媒体の変更だけではなく、まずは「自社分析」をしてみてはいかがでしょうか。

なお、社内アンケート】は社外機関が実施する方が回答者が答えやすいというお声もお聞きします。弊所では採用相談に特化した安価なプランをご用意のうえ、既述のような採用広報の見直しや、社内アンケートの企画・実施もお手伝いしておりますので、ご興味がございましたら、ぜひお気軽にご相談下さい。

 

 


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